今回の修理内容では左右側板を開いているので、レベルを確認しながら機械のねじれが無いように総合調整する必要があります。
左右側板位置と4本のロールを微調整しながら総合調整。
総合調整後もチャックアームは少し開いた状態になることを確認。
搬入時より良化したものの通常の位置には戻らず。
原因を調査します。


トップロールが少々突っ込みすぎ(本体フレームに寄っている)であるためキャッチアーム側も外に押されている状況を確認。
このようになる要因を調査。
トップロール開閉シリンダー先端はボール形状になっており、開閉の加圧不可はメインロールギヤ中央にあるピボットで受けています。
このピボットが経年劣化により摩耗が進んでおり、トップロールの位置がこの部位の摩耗分量だけフレーム側に寄っていることが1つの原因と判明。
ピボット部の修正は困難なため、トップロールアームで調整できる範囲で調整を実施。
トップロール開閉シリンダー先端ボール機構も摩耗が進んでいるため調整幅が限られます。
この個所は、過去には1台だけ解体時に先端ボールが抜け落ちた機体もありました。当時はギリギリ在庫が1個あり交換できましたが、現在も入手できるかは不明。


トップロールの調整後、再度機械およびロールの平行度を再調整。
仮加圧テストを実施。
やはり操作盤背面は油漏れあり。
洗浄清掃しているので部位把握は容易に。
入手可能な高圧や継手類を交換。


サイドロール昇降インジケータのワイヤーが損耗しており可動域に適切に同調していないため、ワイヤーを交換し下限位置を調整。


続いて上限位置も同調調整。


断裂していたグリス配管に変わる給油口を増設しているので、グリス給油確認を兼ねて稼働前のグリス給油を実施。
各部良好に給油を確認。
最終調整後に試運転曲げテストを実施していきます。
おかしいなと感じたら早めの修理を。
最近では様々な部品の入手に時間が掛かり、機械が停止して修理まで2~3月以上かかるケースも増加中です。
年々部品価格も上昇傾向にあり早めの修理をお勧めします。
弊社ではこのように生産終了機や整備終了機でも出来る限り修理対応に努めています。
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