ベンディングロール:限定修理(事前実機不具合確認)

 

アマダ社製ベンディングロールをご使用のユーザー様からこの機種を

修理出来る会社が近隣に無いとの事で、弊社HPへお問い合わせを頂戴しました。

 

アマダ社既納入機ではなく中古機を導入されており修理会社を検索され弊社にご相談を頂戴しました。

 

症状としては主に下記不具合が発生しているとのご相談。

〇 サイドロール昇降シリンダーより油漏れ

〇 キャッチアームが開閉時に締まりきらない

〇 操作盤背面より油漏れ

〇 製品を曲げる力が弱く曲がり切らない

 

ベンディングロールでは一部部品が生産終了で代替品も入手できない

機種である事をお伝えし出来る限りの修理でも宜しければと返答。

不具合確認のご要望を頂戴し九州にあるユーザー様工場で実機確認させていただきました。


 

 

 

 

 

サイドロール昇降シリンダーからの油漏れを確認。

 

この部位に対しては、『内部消耗品交換』と『ピストンに傷がある場合は深さ程度にもよりますが、メッキ修正』の対応が可能であることを修理御提案。

 

ただしシリンダー自体に傷がある場合はシリンダーが入手困難かも

知れない事を回答。

 

 

過去には現地修理工事対応で内部消耗品を交換させていただいたため工期的にメッキ修正する事が出来ず、交換後にもわずかながら油にじみがでる機体もあったことをご説明。

引上げ修理で工期をいただければメッキ修正対応可能です。

 

 

 


 

キャッチアームの開閉不良に関しては、

トップロール先端の砲弾状部品が摩耗

して起こることが多く、この部位を確認。

 

年式に対して綺麗で良好である事を確認。

この部位が経年劣化摩耗していると採寸の

うえ特寸法で部品作成する必要があります。

 

 キャッチアーム先端の受け側も綺麗で

 偏摩耗も無く良好であることを確認。

 機体によっては上下に摩耗し長穴になって

 いる機体や左右どちらかに偏摩耗が見ら

 れる機体もあります。

 

 この部位の問題ではなさそうなので

 組付け総合調整時に再調整をご提案。


 

【 摩耗例 】 

ユーザー様の機体でなく過去の整備例ですが

トップロール先端の砲弾状部分は軸芯部が、摩耗し前垂れしグラグラになります。

 

キャッチアーム側は加圧方向(上下)に長穴になったり、加圧回転方向によっては左右の肉厚が偏摩耗します。


【 修理例 】

トップロール砲弾状部分が摩耗した場合は、トップロール軸芯を調整し、左の画像のように特寸法で砲弾状部品を再構築し交換します

 

キャッチアームの当たり面摩耗に対しては、

キャッチアームを新造して修理対応する必要があります。

 

これらの摩耗例・修理例をご説明。


 

 

 

 

 

 

 操作盤背部の油漏れを確認。

 

バルブ自体や継手、高圧ホースからの油漏れを確認。

 

操作盤背面には多数のバルブ類が配置されており、これらのバルブの

多くが入手不可であるため入手可能な範囲で部品交換をご提案。

 

 


 

 

製品を曲げる力が弱く曲がりきらないとの事で、各部確認。 

 

 

サイドロールのコマ(ブッシュ)とコマ摺動面に経年摩耗を確認。

 

特寸法でのコマ作成およびサイドロール軸芯調整、コマ摺動面で

ある本体フレームのスライド部の修正が必要であることを確認。

 

これらの総合修理・調整をご提案。

 

 

以上の実機確認に対する修理御提案内容で修理御見積を作成し提出。

 

 バルブ他入手不能部品を含む機種であるため、修理中にも動作不能になる可能性もあるリスクをご説明し修理をご検討いただきました。

 

今後も出来る限り継続使用したい機種であるとの事で、引上げ修理の

ご要望を頂戴しました。

 

事前に特寸法のコマなどを準備する必要があるため、修理時期を

調整いただき弊社に機体搬入していただくことに。

 


おかしいなと感じたら早めの修理を。

最近では様々な部品の入手に時間が掛かり、機械が停止して修理まで2~3月以上かかるケースも増加中です。

年々部品価格も上昇傾向にあり早めの修理をお勧めします。

 

弊社ではこのように生産終了機や整備終了機でも出来る限り修理対応に努めています。

 

㈱大阪プレスサービスでは、アマダ製板金機械の整備機販売、修理、オーバーホール、機械買取などを行っています。

まずはご相談ください。