EMタレットベアリング交換工事の際に、別ユーザー様でのATF-1335SAのドライブ現地修理が可能かどうかの打診があり後日、実機確認に。
右ドライブカバーからユーザー様壁までの距離が1500mmほどしかなくクレーンが端まで稼働しないため工事の実施は不可と回答。
機械右側板から壁までも2200mmほどしかなく、ユーザー様クレーンはF/W(フライホイール)の直上までわずかに届かない状況。
ATFは乾式機構でF/Wが大きいため、自重が約1Tonもあり、この状況ではユーザー様機体、作業員ともに危険すぎて作業が行えません。
さらに機械正面からの送材装置上方には中2階があり、何とかF/Wが降ろせたとしても移動できない状況。
工場コンプレッサーは機械後方の少し離れた位置にありますが、工場エア配管や蓄圧タンク、ドライヤーなどがATF周辺に配置されてあり、さらに作業困難な状況。
機械不具合としては、経年劣化により左偏心板と左コンロッドのメタルブッシュの干渉部よりメタルブッシュが摩耗、砲金粉が混じったグリスが流れ落ちています。
右偏心板と右コンロッドはまだ良好な様子。
とはいえメタルブッシュは摩耗しているので、シクネスゲージなどで摩耗度合いを確認する事が出来ます。
元々ラインシャーでは前後に送り装置や集積装置が付いているため、作業が困難な機種なのにF/Wも吊れないとなるとお手上げです。
ユーザー様とアマダ社様で機械入替をご検討。
この機種の新品機納期が1年以上待ちで、ユーザー様ではそこまで待てないとの事で、どうしても修理するという方針に決定。
アマダ社シャーリング修理部門の方と弊社で修理方法を協議。
まずはF/Wを受ける事が出来て解体挿入時の高さ調整機構を持たせる受台を考案しましたが、F/W下方の寸法に余裕がなく断念。
今回のユーザー様用にクレーンを作製して修理する方法に決定。
アマダ社様ではATFドライブ部品の作成手配を開始。
同時に弊社は専用クレーン作成部材の手配を開始。
おかしいなと感じたら早めの修理を。
最近では様々な部品の入手に時間が掛かり、機械が停止して修理まで2~3月以上かかるケースも増加中です。
年々部品価格も上昇傾向にあり早めの修理をお勧めします。
㈱大阪プレスサービスでは、アマダ製板金機械の整備機販売、修理、オーバーホール、機械買取などを行っています。
まずはご相談ください。